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耳鳴り・みみなり

耳鳴りは、外からの音以外を感じとってしまうことで、さまざまな聞こえ方があります。

その中でも、急に起こった難聴が原因の耳鳴りは注意が必要です。

そのため、まずは聴力の検査を行う必要があります。

基本的な治療は、①急激に起こった難聴などがある場合は難聴の治療を、②3ヶ月以上続く耳鳴りには薬を使わない治療も有効とされています。(音響療法:TRT、補聴器、認知行動療法 など)

耳鳴りとは

耳鳴りとは

外でする音以外の音を感じ取ってしまうことです。

自分の中の血管の音を聞いたり(拍動性)、顎や筋肉の動きなど体の中で起こっている音(筋性)を耳鳴りと感じることもあります。

 

耳鳴りには、

拍動しない耳鳴り(キーン、ピー)

拍動する耳鳴り(ドクドク、バクバク)

その他に

聴覚異常感(ちょうかくいじょうかん)とも言われる、耳が詰まった感じがする、音が大きく聞こえる・響く、自分の音が聞こえる

などを耳鳴りと訴える患者様もいます

 

注意すべき耳鳴り

注意すべき耳鳴り

①急な難聴による耳鳴りの場合

症状が耳鳴りだけでも、検査で難聴が見つかることがあります。

突発性難聴などの、急に起こった神経の難聴(感音難聴)の場合は早期に治療を開始する必要があるため注意が必要です。(約2週間以内)

そのため耳鳴りが起こった場合には、必ず聞こえの検査(聴力検査)を行います

例:突発性難聴、急性低音障害型感音難聴、メニエール病 音響外傷 など

②拍動性の耳鳴り

一時的な耳鳴りは血圧が高いことで、ドクドクといった症状を呈することが多いです。

しかし、持続する場合は血管の奇形や走行異常、動脈瘤、腫瘍などの場合があります。

 

耳鳴りを起こす病気

耳鳴りを起こす疾患

①拍動しない耳鳴り、②拍動する耳鳴り、③その他の耳鳴り

 

①拍動しない耳鳴り

(1)急性の難聴の原因(3ヶ月未満)

突発性難聴、メニエール病、急性低音障害型感音難聴、音響外傷

 

(2)慢性の難聴の原因(3ヶ月以上)

加齢性難聴、騒音性難聴、薬剤性難聴、遺伝性難聴、聴神経腫瘍

急性で起きた難聴の後遺症

慢性中耳炎、耳硬化症

難聴を伴わない耳鳴り

 

②拍動性の耳鳴り

一時的なものであれば、一時的な高血圧などが原因の場合が多いです。

動静脈瘻、動脈瘤、動静脈奇形、血管の走行異常、グロームス腫瘍などです

難治性であり、持続して続く場合には画像の検査などを行います。

 

③その他の耳鳴り

体の中に動いているものがあり、それを耳鳴りや音の異常だと思っている場合

顎関節症(顎の動きに合わせて、音がする)

ミオクローヌス(無意識での筋肉の周期的な動き:カチカチなどの耳鳴りがする)

耳あか(耳あかが動いて音がすることがあります)

外耳道異物(異物が動いて音がすることがあります)

耳管機能障害(耳管開放症、耳管狭窄症) (耳の奥の部屋の空気交換を行う管の異常:自分の声が響いたり、耳が詰まったりする)

その他、中耳炎や外耳炎・鼓膜穿孔などで、音がする場合が有ります

 

耳鳴りの検査について

耳鳴りの検査には以下のようなものが挙げられます。

・外耳道から鼓膜を直接見る検査

外耳道に耳垢や異物がないか、鼓膜の奥(中耳)に膿や水が溜まっていないかを確認します。

 

・聴力検査

耳鳴りの原因が、難聴によるものかの判断を行います。

①難聴の重症度:聞こえがどのくらい悪いか(重症度)を音の高さごとに検査します

②難聴の種類:2種類の音の種類の検査をすることで、通り道の難聴なのか、神経の難聴なのか、または二つが混ざった難聴なのかを区別します。

 

・ティンパノメトリー(TG)

圧をかけて鼓膜の動きを見る検査です。主には鼓膜の奥にある中耳という部屋の異常がないかを確認します。中耳に水が溜まっていたり、音を伝える骨(耳小骨)が固まっていたり、外れていたりすると異常な波形が表示されます。

・CT検査(主に中耳〜内耳の病変を見るのが得意です)

顕微鏡では見えない耳の奥(中耳や内耳の異常)を確認することができます。中耳炎の有無や、耳の骨が脱臼しないないか、石灰化していないかを見ます。

・MRI検査

稀な病気ですが、内耳の構造の異常(奇形など)や神経・脳に腫瘍など、生命に関わるような病気がないかを確認する検査です。また拍動性の耳鳴りの原因として、血管の走行や異常などがないか確認することもあります。

 

・その他耳の検査(主に大きい病院で行われています。)

耳管機能検査・・耳と鼻の奥をつなぐ管が狭くなったり、広くなったりしていないか確認する検査。

 

耳鳴りの治療

①突然起こった難聴による耳鳴り

突然起こった感音難聴は発症早期(2週間以内)であればステロイド治療をします。それに加えて、ビタミン剤や循環改善薬を投与します。メニエール病や低音障害型感音難聴の場合は、ステロイドではなく利尿薬を使用する場合が多いです。

ステロイド治療は副作用が出ることがあるため、重症な方や、高齢または病気を多くお持ちの方は、入院での治療のため、大きな病院へ紹介いたします。

②慢性的な難聴による耳鳴り

ゆっくり進んだものや、時間の経った聞こえの悪さは改善することが難しい場合が多いです。

慢性的な耳鳴りは薬では止まらない場合も多いです。

 

ガイドラインではそのような場合、以下の治療が有効とされています。

 

(1)音響療法(静かな場所では耳鳴りがしやすいために、あえて音を流す)

(2)補聴器(補聴器で難聴をカバーすることで、耳鳴りを抑える)

(3)認知行動療法(耳鳴りを受け入れて生活していくことで、耳鳴りに向いた意識を別に向ける)

人間の感覚は意識を向けると強くなります。耳鳴りも同じで、意識を向けるとどんどん強くなってしまいます。

いずれの治療も、耳鳴りに意識を向けない環境を整えることが大切です。

 

よくある質問

 

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