鼻水・くしゃみ
- 鼻水は大きく分けて、①水のような鼻水と、②色のついた鼻水に分けられます。
- ①は花粉症やアレルギー性鼻炎、感染の初期、②は鼻炎や、蓄膿症(副鼻腔炎)が原因になります。
- 鼻の中を広げたり、内視鏡で確認したり、CTやレントゲンで副鼻腔の状態を確認します。
- アレルギーの場合はアレルギー薬や点鼻薬、副鼻腔炎の場合は抗菌薬などを使用し、治療を行います。
鼻水・くしゃみとは
鼻水は大きく分けて、①水のような鼻水と、②色のついた鼻水に分けられます。
①は花粉症やアレルギー性鼻炎、感染の初期、②は鼻炎や、蓄膿症(副鼻腔炎)が原因になります。
鼻の中を広げたり、内視鏡で確認したり、CTやレントゲンで副鼻腔の状態を確認します。
アレルギーの場合はアレルギー薬や点鼻薬、副鼻腔炎の場合は抗菌薬などを使用し、治療を行います。
鼻水は大きく分けて、①水のような鼻水と、②色のついた鼻水に分けられます。
①透明の鼻水は、水様性鼻汁といってサラサラしたもの透明な鼻水です。
鼻に異物や菌・ウイルスが入った時に、免疫反応やアレルギー反応などによって起こります。
代表的例:花粉症(スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサなど、季節によって症状がでる)
通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダストやダニ、イヌ・ネコの毛など年中あるもの)
②色のついた鼻水は、膿性鼻汁といってベトっとした色のついた鼻水です。
最近黄色い鼻が出る:いわゆる風邪のことが多いです。急性鼻炎や急性副鼻腔炎などと言います。
3ヶ月以上続く黄色い鼻水:性副鼻腔炎という副鼻腔炎の炎症が持続している場合もあります。
鼻水・くしゃみを起こす病気
鼻汁、くしゃみの病気の中で代表的なものには以下のようなものが挙げられます。
詳しく知りたい方は、病気の名前をクリックして、専用ページに飛んでください。
アレルギー性鼻炎・花粉症(異物に対するアレルギー反応)
急性鼻炎(風邪の一部:ウイルスや細菌感染で起こる 風邪)
急性副鼻腔炎(風邪の一部・蓄膿症のこと:副鼻腔の空間にウイルスや細菌感染が起こった)
慢性副鼻腔炎(蓄膿症のこと:副鼻腔の感染が3ヶ月以上続いている状態)
血管運動性鼻炎(食べ物、気温の変化、湿度などで透明の鼻水が出ること)
老人性・加齢性鼻炎(年齢によって、鼻の粘膜の温度が下がり起こる)
鼻汁・くしゃみの検査
・鼻鏡を使って、鼻の穴を広げてみる
鼻を広げて、鼻の手前を見る検査です。鼻の中の粘膜の色を確認することで、アレルギーによるものか、感染によるものかを確認します。
・内視鏡検査
曲がる内視鏡を使って、鼻の奥の方まで確認する検査です。鼻鏡の検査よりも、奥や影になる部分の確認をすることができます。
鼻の中にある鼻水がどこから出ているかなどを詳しく見ることができます。また、鼻の奥の方にポリープなど慢性的な炎症がないか確認することができます。
・レントゲン検査、CT検査(主に副鼻腔を見るのが得意です)
内視鏡の検査では、副鼻腔から膿が出ていることは確認できても、どのくらい膿が貯まっているか、どこに貯まっているかなど、副鼻腔の状態を確認することがほとんどできません。レントゲン検査では費用が安い反面、CTではレントゲンより確実に病変をしてきることができます。
・MRI検査
CTはMRIに比べて時間も短く、クリニックでも撮影できるメリットがあります。しかし、CTは病気があるかないかを確認するのは得意ですが、その病気がどのようなものなのか(腫瘍なのか、膿なのか、ポリープなのかなど)は不得意です。MRIは時間がかかり、大きな病院で撮影する必要がありますが、その病気がどのようなものなのかを判断するのに長けています。
・アレルギー検査
アレルギーの原因を確認することができます。
通年性鼻炎:ハウスダスト、ダニ、ねこ、犬など
花粉症・季節性鼻炎:
春(スギ・ヒノキ)
夏から秋(イネ、ブタクサ、ヨモギなど)
・鼻汁中好酸球数検査
鼻水の中にアレルギーに関わる好酸球がどのくらいいるかを確認することで、アレルギーなのかを確認します
鼻水・くしゃみの治療
①透明な鼻水
アレルギーであれば、抗アレルギー薬や点鼻薬を使用します。鼻づまりも強い場合には、鼻づまりに効くアレルギー薬を使用します。
ダニやスギには舌下免疫療法という、原因物質に慣らす方法もあります。
薬の治療で効果が少ない場合には手術での治療もあります。(後鼻神経切断術)
②色のついた鼻水
発症早期はウイルス性のことも多く、タン切りの薬や症状に応じて痛み止めや咳止めを出します。
1~2週経過しても良くならない場合や、頬や歯に痛みなどがあり症状が強い場合には、細菌感染を起こしている場合があるため、抗生物質を使用します。
3ヶ月以上続く副鼻腔炎(慢性副鼻腔炎)がある場合にはクラリスロマイシンという抗生物質を3ヶ月程度長期に投与することもあります。
※すぐに抗生剤を希望される方もいらっしゃいますが、抗生剤を何でもかんでも使ってしまうと、その抗生剤に慣れてしまった細菌(耐性菌)が体の中に住み着いてしまい、抗生剤が使用したい重症な時に効かなくなってしまう可能性があります。
現在多くの抗生剤で耐性菌が問題になってきており、国からの指示で適切な抗生剤の使用を心がけるような声明が出されています。