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鼻血

鼻血のほとんどは鼻の中の小さな血管からの出血です

その8-9割がキーゼルバッハ部位という、鼻の手前にある部分からの出血です

鼻の中を鼻鏡や内視鏡で覗くことで、出血している場所を見つけます

正しい鼻の押さえを身につければ、ほとんどの出血を止めることができますが、止まらない場合はガーゼを詰めたり、焼いたりする必要があります

 

 

鼻出血とは

鼻出血の原因のほとんどは、鼻をほじる、鼻をかむ、くしゃみ、咳、血圧が上がった(興奮した、運動をした等)などにより、鼻の中の細い血管が破れたことによって起こるものです。冬などは鼻の中が乾燥しやすく、血管が破れやすいので、鼻出血の患者さんが増える傾向にあります。

小さいお子さんでは大人に比べて、鼻の粘膜が弱いため、少しの刺激でも出血してしまうことがあります。また、高齢な方で、特に高血圧や糖尿病、高脂血症など、血管が硬くなっている方は血管が破綻しやすいです。血管は弾力があるのですが、硬くなると、古くなったゴムのように破れやすくなります。

 

ほとんどの鼻出血が片側からの出血です。出血の量が多いと、鼻の奥から回り込んで反対側からも出血することがあります。両側から鼻血が出た場合は、はじめにどちらから出血していたか医師に伝えることも大切です。

 

ごく稀に、鼻の中の腫瘍、出血を起こしやすい血液の病気、遺伝性の鼻出血を起こしやすい病気が原因のこともあります。

 

鼻出血の場所

鼻出血のほとんどが鼻の手前にある粘膜からの出血です。そのため、鼻の膨らんでいる部分(鼻翼)を強く押さえることで、ほとんどの鼻血を止めることができます。

その鼻の手前の場所をキーゼルバッハ部位といいます。鼻の中の小さな血管が豊富に集まってくる場所で、また鼻の穴から近く外的刺激で粘膜が傷つきやすい場所です。

 

鼻の奥から出血する場合は、鼻の手前を抑えても止まらないことがあります。

手前からの出血よりも喉に血液がたれてくる量が多いのが特徴です。

ガーゼを詰めたり、粘膜を焼いたりする必要があるのですが、クリニックの機械では対応できない場合も多く、大きな病院の耳鼻科に対応をお願いする場合があります。

 

鼻出血の中で代表的なものには以下のようなものが挙げられます。

詳しく知りたい方は、病気の名前をクリックして、専用ページに飛んでください。

 

① 小さな血管からの鼻出血

キーゼルバッハ部位(鼻出血のほとんどがここから。鼻を圧迫することでほとんどが止血できる)

その他鼻腔後方からの出血(鼻を圧迫しても届かない場所で、大きい病院での対応をお願いする場合がある)

 

② 鼻の腫瘍からの出血

肉芽、乳頭腫

血管原生腫瘍

悪性腫瘍

 

③その他(出血を起こしやすい病気)

血液疾患(血友病、白血病、血小板減少) 血液が固まりにくい病気

オスター病(遺伝性の疾患で、細い血管が広がっている病気)

肝機能障害、肝硬変

高血圧、糖尿病、高脂血症、血液さらさら系の薬を飲んでいる方

 

 

鼻出血の検査

・鼻鏡を使って、鼻の穴を広げてみる

鼻を広げて、鼻の手前を見る検査。痛みが少ない。

 

・内視鏡検査

曲がる内視鏡を使って、鼻の奥の方まで確認する検査です。

鼻鏡の検査よりも、奥や影になる部分の確認をすることができます。

また拡大されており、人間の目で見るよりも小さな血管の損傷などを確認することができます。

 

・CT検査(主に副鼻腔を見るのが得意です)

内視鏡の検査では副鼻腔の状態を確認することがほとんどできません。出血が副鼻腔にできた腫瘍から出ていないか確認するために行います。

 

・血液検査

繰り返す鼻出血に加えて、傷からの出血が止まらない場合など、血が止まりにくい病気の場合があります。

その場合血液検査で、血球や血を固める作用に異常がないかなどを確認するために、血液検査を行うことがあります。

 

鼻出血の治療

・鼻の圧迫

ほとんどの鼻出血が圧迫で止めることができます。

鼻翼といって、鼻の柔らかいところを、離さず5−15分程度押さえます

ポイントは

①硬いところでなく、柔らかいところを包むように左右から。

②押さえたら、少なくとも5分は押さえ続ける。止まったか確認するために離さない!

③姿勢は俯いて。

 

理由:

①硬いところは鼻骨といって、血管は抑えられません。鼻の左右に膨らんでいる部分がキーゼルバッハ部位であり、その部分を抑えることが大切です

②血が止まっているか確認したくなります。せっかくいい場所を押さえられていたも、血が固まる前に圧迫をやめてしまうとまた出血してしまいます。止まらない鼻血の場合は、少なくとも5−10分以上手を離さず圧迫すると止まる確率が上がります。(鼻を押さえても喉にどんどん落ちてくる場合は大きい病院を受診してください)

③上をむいて血を飲み込んでしまうと、気持ち悪くなってしまいます。

下を向き、喉に垂れてきた場合は血を吐き出すようにしてください。

 

・焼灼止血

焼いて血を止める方法です。

お子さんの場合は、しっかり圧迫することで血が止まる場合が多く、血管の治癒も早いので、焼いて止めることは少ないです。

年齢が高い方で、出血を繰り返す場合は血管を焼いて血を止めることがあります。

手前の出血であれば、比較的すぐに焼くことが可能です。鼻の中は入り組んだ構造になっており、出血が後方からの場合には、クリニックにある機械では出血点見つめることが難しい場合があります。また、見つけても機械が届かない場合があります。場所によっては全身麻酔での手術が必要なこともあり、

 

・ガーゼによる止血

出血点が見つからない場合にはガーゼを鼻の中に入れることで圧迫して止血する場合があります。出血によっては数日ガーゼを挿入しておく場合もあります。

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